紹介:詩人秋野さち子(従叔母)の詩

金子みすゞと同世代の西城八十門下の詩人の詩を紹介

2022-01-01から1年間の記事一覧

草臥れて宿借るころや藤の花(最終更新ご挨拶)

皆さま短い期間ではありましたがお休みを頂きます。 お読み頂き有難うございました。 秋野さち子に成り代わって御礼申し上げます。

此の頃

失いし ひとつの望 そは いまだ この胸の底に息づけり 蒼き大空に ほがらかに歌ふべき うたのひとふしさへ忘れて わがなやみ ひともとの小さき銀(しろがね)の針にたくす此の頃

20220121未完詩集Ⅰより  冬の月

蒼い冷たい空に 厳かに歩む 冬の月 冷たい理性の如き 青い光を地上になげ 鋭いメスのやうに人の心をさす 思わずも その鋭さに 頭をたれるとき 月は・・・・・・ 冷たい笑みをうかべ 西に歩む